本コースのねらいと学習手法の特徴
総監修:河村篤男
実験監修:小原秀嶺
講師:羽路伸夫、浅野洋介、永井栄寿
電気を2次エネルギーとして捉え、その振幅や周波数を高効率に変換することができるパワーエレクトロニクス技術は、地球環境問題の切り札として現代社会を支える重要なインフラ技術となって進化しています。その特徴は幅広い知識と技術に基づいた総合工学技術である点です。
ベーシックコースでは、スイッチングを行う各種パワー半導体デバイス、各種電力変換回路およびそのモータ制御を含めた、4種類の実験を用意しました。この実験内容を十分に理解するために、以下の5つのステップで学習します。
※一部eラーニングコース(Bコース)と重複します
ステップ1 自習:無料のビデオ講座(全10巻)により基礎知識を習得する
ステップ2 事前学習:基礎技術解説ビデオにより実験内容を理解する
ステップ3 直前学習:実験手順解説ビデオにより実験手順を把握する
ステップ4 実験:パワーエレクトロニクスの実際を体感する
ステップ5 復習:実験レポートを作成提出し、講師からフィードバックを貰う
実験を中心とする学習方法により、知識と実態を同時に習得できます。その結果、パワーデバイスからシステムまでを含めたパワーエレクトロニクスの基礎を俯瞰し習得することができます。
開講日程 | ・YNU 型:横浜国立大学開催(3日間):受注開催 ・Travel 型:出張開催(1日間):受注開催 ・特別実験I 横浜国立大学開催(1日間):計画開催(9月15日) |
会場 | 横浜国立大学(横浜市保土ヶ谷区常盤台79-5) ご要望に応じて、貴社へ出張いたします。(場所・日程応相談) |
主な受講対象者と習得目標 | 広義のパワーエレクトロニクス分野に従事する技術者,研究者,経営者等 若手の方:パワエレ技術を体系的かつ実践的に学ぶ 中堅の方:パワエレ分野を俯瞰して自分の専門性をさらに深堀りする 管理職の方:パワエレ分野を俯瞰して技術課題と新事業のヒントを見つける 事業家の方:パワエレ分野を俯瞰して市場の動向やトレンドを予測する |
受講条件・関連科目 | 基礎電気回路理論:既習として進める 基礎電気機器学、基礎制御理論:既習が望ましい |
教科書・参考書 | 教科書:横浜パワーエレクトロニクスカレッジベーシックコーステキストと実験書 参考書:「パワーエレクトロニクス学入門」河村篤男他著、コロナ社(2009年) 「パワーデバイス」山本秀和著、コロナ社(2012年) 「現代パワーエレクトロニクス」河村篤男著、数理工学社(2005年) |
実験テーマ
▼各実験テーマの詳細・教材(クリックで拡大)
※黄色い部分はeラーニングコース「Bグループ」と同じ
カリキュラム
横浜国立大学を会場として3日間で開催するYNU型と指定された場所へ出張して1日で開催する
Travel型※の2つの受講形態に加え、計画開催「特別実験Ⅰ」を用意しています。
また、パワーエレクトロニクス研修研究会の法人会員様へは、ご要望に合わせてカリキュラムを個別に提案いたします
※Travel型を受講するためにはパワーエレクトロニクス研修研究会の法人会員となる必要があります。
・3日コース:受注開催
・トラベル型1日コース:受注開催
・特別実験Ⅰ:計画開催(9月15日)
YNU 型:横浜国立大学開催(3日間)
1回当たりの受講人数:6~18名(標準12名) (最少催行人数:3名)
Travel 型:出張開催(1日間)
1回当たりの受講人数:6~18名(標準12名)
特別実験I 横浜国立大学開催(1日間)
パワー半導体デバイスのスイッチング特性測定
この実験は、横浜パワーエレクトロニクスカレッジ(YPEC)ベーシックコースの「実験B:スイッチング特性測定実験」を分離独立させ、さらに深度化させたものである。
まず、パワー半導体スイッチングデバイスの基本特性を概略学習する。次に、ダブルパルス試験による特性評価法を学び、試験方法と評価項目を理解する。最後に、デバイスとしてはSi-IGBT, SiC-MOSFET, GaN-HEMTを用いた8種類の測定(電圧波形、電流波形、スイッチング損失)を通して、各種パワーデバイスの動特性を実測する。
なお、ベーシックコースの全ての事前学習動画を視聴することが出来る。
開催日時と内容(2024年度)
日時:2024年9月13日(金)10:30~17:00
会場:横浜国立大学電子情報工学棟(横浜市保土ヶ谷区常盤台79-5)
受講人数:4~9名(最少催行人数:4名)
当日の内容
10:30-10:35 | オリエンテーション |
10:35-11:05 | 電気回路視点からのパワーデバイスの特徴(講師:河村篤男) |
11:10-12:00 | ダブルパルス試験と試験条件の決め方、実験方法、評価項目(講師:小原秀嶺) |
13:00-17:00 | スイッチング特性測定実験(講師:小原秀嶺、アシスタント) ベーシックコースの内容に加えて、以下を実施する。 (1)パルス幅を変えて測定電流を変えた条件での特性測定 (2)スイッチング波形測定後、測定データの取り扱いおよび評価を行う ①データシートと実験結果の対応比較(電圧で規格化したdv/dt) ②スイッチング損失の計算 |